僕たちは歴史を紐解くと、「逆境を利用できるかどうかが、その後の状況を大きく変える」ということを学べます。
第二次世界大戦において、日本全国が焦土と化したなか、戦後から1年してソニーが創業され、3年後にホンダが創業され、同時に多くの中小企業も立ち上がった結果、世界的にも奇跡的な復興を成し遂げ、経済大国まで登りつめました。
ここ宮城県も、今から400年前、1611年の慶長大津波で5000人以上の方が犠牲になられたそうですが、伊達政宗は大津波から2年後にサン・ファン・バウティスタ号を出帆させ海外との交易を目指し、また水田開発に力を入れました。
海外との交易は、その後、実現しなかったものの、水田開発のほうでは、その後、江戸市中に出まわる米の3分の2が仙台米になり、大津波前よりも遙かに有名な米どころになったと言われています。
つまり、大変な状況というものは、そのまま絶望的になることを意味するわけではなく、アイディアと努力によって、大変な状況よりも遙かに素晴らしい状況へ導けるということなのです。
風力発電の風車も、そうですね。
風車は、まさに、「向かい風」を受けて、その力をプロペラの揚力に変えてタービンをまわし、電気をつくっています。
また、この風車の立つ山形の立川は、もともと東南東の強風「清川だし」があるところで、農作物に被害を与えたり、大火の原因になり、住民にとって風は嫌なものと受け止められていました。
しかし、この逆境を電気エネルギーとして活用したのが、現在の風車なのです。
そして、この立川の風車は現在、11基が稼働し、町全体の電気量の半分以上を生み出しています。
現在、三陸漁業は、風評被害と販路が回復しないため、逆境にありますが、この逆境があるからこそ、今までなかった新しいものを生み出し、新しい流通をつくろうとする創意工夫と熱意が生まれ、その結果、震災前よりも遙かに素晴らしい業界にできるという可能性が生まれていると、僕は信じています。
行動あるのみ!!
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