Ordinary Days

急性膵炎(すいえん)で急遽入院

あれはちょうど1週間前の4月4日日曜日の午後2時。

ソファーに転がってPCを眺めていたら、どんどんお腹が痛くなり、悠然と横になっていられずに食卓の椅子に座ってどんどん激しくなる腹痛を堪えていました。

その激痛は40分くらい続いたでしょうか。息は荒くなり、痛ーい!と大声を張りたくなる衝動が何度もありました。

ようやくその激痛から普通の腹痛になってきたところで、近くの病院へ家族に送ってもらい、まずは血液検査、尿検査、PCR検査を受けつつ、休日診療のための診察室で数時間待っていました。

医師がきて、「アミラーゼが異常に高いです。4000くらい。」と言われ、また「お酒を沢山飲みましたか?」と聞かれ、普通です、1日350mlのビール缶1本程度です、と答えていました。

しばらくしてまた医師が来て、「急性膵炎ですね。今日から入院が必要です。重症化したら命が危ないので設備が揃っている他の病院を調べてみます。」と言われました。

僕の頭には、急性膵炎??、入院??、重症化したら命が危ない??というクエスチョンマーク?状態。

まぁ確かにあの痛みは今まで生きてきて、味わったことのない痛みでしたので、タダ事ではないだろうとは思っていましたが、重症化すると命も危ない、とは。

実は、僕は中学生高校生時代に、胃カメラを飲んだことがありました。腹痛が慢性化していて、よく机にうずくまって痛みに堪えていたことがあったのです。そのときは単なる炎症だったようで、特に大きなことにはなりませんでしたが、その時の痛みとは明らかに違いました。

今回は膵臓の炎症ですから、当然、胃の痛みとは別物ですね。

どうも医師の話しだと、急性膵炎になる原因の多くは、多量のお酒を飲んだときか、それとも、結石があるときだそうで、僕はお酒は多く飲む方ではないため(多く飲めないで酔ってしまう)、最初、結石が疑われました。

結局、その日は他の病院から受け入れを断られたようで(僕の家族が陽性者の濃厚接触者だったため)、その病院で減圧装置のある個室での入院が始まりました。

次の日には、二度目のPCR検査とCT検査。

PCR検査は、前日に続いて結果は同じ陰性にもかかわらず、CT検査では肺に少し影があることが判明したために、コロナ感染の疑いは晴れませんでした。

ちなみに、入院が決まってから、ずっと絶食&栄養剤を点滴していました。点滴は24時間。入院翌日には腹痛はほぼなくなっていたので、お手洗いは自分で行けるものの、常に尿取りも必要で、点滴スタンドを押して歩く不便を感じました。

入院から2日目となる火曜日、ようやく家族のPCR検査結果が出て、無事陰性。それを病院側に報告したら、とても喜んでくれました。もしこれで陽性なら、やはり僕も陽性のリスクが大、ということで治療に困ったのでしょう。

入院から3日目となる水曜日は、人生初めてのMRI検査。30分くらいだったか、結構時間がかかるものですね。あの小さなトンネルの中で指示された通りに息を止めたり、規則正しい呼吸をしたりとなかなか緊張しました。

そのMRIの結果を知らせに来た医師から、「石はありませんでいたが、膵のう胞性腫瘍(IPMN)が見つかりました。しかし良性なので問題はないです。1年後にまたMRIを受けてみてください。」と言われ、腫瘍があると言われたものの何かホッとしました。

一方、例の初日4,000あったアミラーゼの数値は、翌日には800、その次の日には400とどんどん正常に向かっていき、血液検査も問題ないということで金曜日からは流動食となりました。

この急性膵炎はつける薬もないそうで、膵臓をとにかく休めることが大事なので自動的に絶食になります。そのために24時間点滴がずっと続いたわけです。

そうこうして、今日は4月11日。入院してちょうど丸1週間経った、日曜日の午後2時。点滴は昨日には完全に外れたので開放感いっぱいです。

今のところ、明日の朝の血液検査、尿検査で問題なければ、そのまま退院予定となりました。

今日から全粥だったので、明朝は軟飯かな。いずれにしても普通の食事に戻るには少し時間がかかりそうです。


今回の入院で、感じたことは次のとおりです。

  • もし急性膵炎になっていなかったら、IPMNが見つからなかった。膵臓ガンは自覚症状がないために見つかったときにはほとんど手遅れになることが多いそうで、今回、良性のIPMNがあったことから継続的に検査を受けることによって、自覚のない膵臓ガンになるリスクは低減されたため、ある意味ラッキーだった。
  • CT、MRI検査を受けて、他に問題はなかった(肺の影はコロナの疑いがないなら無視できる程度とのこと)ので、ある意味、ミニマムな健康診断しか受けてこなかった僕としては、逆に安心感を得た。
  • 血液検査、尿検査、CT検査、MRI検査のデータは自分のものだとしたら(費用を払っているため)、そのデータは医師のフィルター越しではなく、その生データはいただきたいと思った。例えば、個人の検査データバンクみたいなところに預けておくと、他の医師も既往症を早く確認できたり、患者自身もセカンドオピニオンを作りやすくなると思った。
  • 病院にいる医師、看護師、掃除する方も含め、総じて親切だと思った。多少病院差はあるかも知れないけれど、やはり、24時間看護することってとても大変だと思うし、我儘な患者もいるのに頭が下がる。私たちは感謝を忘れてはならないと思った。