熱き情熱

今こそ、東北ドリームが生まれる時

私がこれを書いても書かなくても、間違いなく東北ドリームが生まれると思います。

しかし、願わくば、一人でも多くの起業家が、東北ドリームを実現し、その結果、この東北に多くの雇用機会が生まれ、震災前よりも遙かに豊かな東北になることを思うために書きたいと思います。

 

東北は、2011年の東日本大震災で、過去数百年に一度という大きな悲しみとダメージを受けました。その後、日本中、世界中から、励ましと支援をいただきました。国の復興予算はもとより、一般の方も含め、アーティストなどの著名な方々、研究者等々、人的支援も拡がりました。

冷静に考えれば、戦後、東北にこれほどの資金と素晴らしい人材が集まることはあったでしょうか。だから、私は、これで東北ドリームが起こらないほうがおかしい、と感じるのです。

もちろん、復興予算の多くは、一部の業種に限定されているし、素晴らしい人材も、いつまでも東北に留まっているわけでもありません。

 

でもよく考えてほしいのです。

震災前、小さな会社が、新しいことをするだけで、ニュースに出るのは限られていました。NPOの活動も、それほど注目されなかったのではないでしょうか。

それが震災後、小さな会社でも、さほど画期的なことでなくても、復興関連になると、それが新聞に載り、テレビで報道され、東京から著名な方が来られて取材されています。

当社のようなところも同様です。石巻で初めてオープンした「かき小屋」も、テント張りで見るからにみすぼらしいものの、多くの取材を受け、何度か全国放送に取り上げられました。

また、震災前なら出会えない方々とも、多くの方が出会っているだろうと思います。つまりそれらは、貴重な人と人とネットワークで、ビジネスをする上では、とても大切な繋がりです。

 

よく、ビジネスでは、「天の時、地の利、人の和が大切」と言われます。事業を行うタイミングがずれても成功しないし、その土地で行う優位性がなければ成功しないし、人と人の繋がりがなくても成功しない、というわけです。

震災後の今、この東北は、「天の時、地の利、人の和」が三拍子揃った状況なのです。

このままだと、一部の起業家だけが成功し、地域は、復興特需の終焉とともに不況に突入してしまいますが、そうではなく、多くの起業家が立ち上がり、東北ドリームを実現していけば、不況は起きず、震災前よりも素晴らしい東北になると思うのです。

 

今こそ、東北ドリームが生まれる時。

本当に地域を助けたいと思う熱き思いをもった起業家が立ち上がるときだと思っています。

 

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