Jun 23, 2016

Boldly Go!(果敢な挑戦)

業界の人は、このプロジェクトは無謀と言うかも知れない。

どうして、いつまでも三陸牡蠣の真の復興にこだわっているの? とも言われています。

確かに、もう震災から5年も経ち、震災前の規模に戻った牡蠣生産者も多いし、他の養殖も含めて、収入が増えている生産者がいることも事実です。

それなのに、このままでは日本の牡蠣産業に未来がない、三陸牡蠣業界に未来がないと、業界の危機感を感じています。

なぜなら、僕は、三陸牡蠣業界が震災前よりも本当によくなっているとは思えないのです。どこにも革新的なもの(イノベーション)は起きていないからです。日本全体でも同じです。

三陸牡蠣業界は現在、震災前と同じ生産方法であり、震災前と同じ流通です。多少、オイスターバーやカキ小屋が増えた程度で、どこにもイノベーションのかけらもない。シングルシード養殖(従来のやり方ではなく新しいやり方の養殖法)で何万個つくり始めた、と言っても、ほんの一部の生産者です。

僕は、震災をバネに震災前よりも良くなる三陸牡蠣業界を、震災後、ずっと夢描いていました。夢描くだけではなく、実際に、生産者と新しい養殖方法に取り組む会社を設立もしました。

しかし、日々の収入が大事であることを否定できるワケもなく、僕の思いだけがくすぶっていきました。生産や流通のイノベーションなき宣伝は、一時の収入増にしかならないと思っています。大手企業の協力も今だけです。

今回のシングルシード牡蠣養殖(新しい養殖方法)の支援を受けたい生産者の公募プログラムは、まさに、イノベーションをともに起こす牡蠣生産者を新たに募るというものです。Boldly Go!(果敢な挑戦)を進める生産者を支援しようというものです。

 →シングルシード養殖チャレンジ生産者公募

こういうプログラムを開始することは僕にとっても Boldly Go! なのです。というのは、これでいずれ日本全体の牡蠣養殖方法そのものを変革させようという思いを抱いているからです。

今回のプログラムをキッカケに、広く三陸の牡蠣生産者に中で新しい養殖方法に興味を持ってもらい、新しい流通を知ってもらいたいと思っています。その結果、日本全国において、シングルシード養殖も、従来の養殖方法と併用して、一般的なものになってくれば、生産者の生活は安定するし、さらにお客様にとっても美味しい牡蠣を食することのできる機会が増えるわけです。

僕は、三陸において、果敢に挑戦しようとする牡蠣生産者が現れることを望んでいます。

また引き続き、プレミアム牡蠣養殖を支援されるオーナー様(応援者)も募集中です。

 →三陸プレミアム牡蠣オーナー募集

プレミアム牡蠣オーナー制度

参考:
【従来の養殖方法と今回のプレミアム牡蠣養殖の違い】
 日本では、ホタテの殻に幼生を付着させた種牡蠣をロープで筏に吊り下げる筏垂下式養殖方法が広く用いられています。ホタテの殻に付着したまま密集して成長するので、殻の形がいびつになりやすく細長くなります。また密集して育つために身入りが良い物、悪いものの差があり安定していません。しかし、大量生産することができます。つまり殻の形も無関係で、一粒一粒の身の大小や身入りも関係なく、むき身に加工してキロ売りするには向いているものとなっています。
 殻の形の良い物(水揚げの2割程度)は、選別された後、籠入れなどをして身入りをよくしてから「殻付牡蠣」として出荷されますが、ほとんどがむき身牡蠣に加工して出荷されるか、安価な焼き牡蠣用牡蠣として出荷されます。
 一方、牡蠣の養殖方法で世界標準となっているのが「シングルシード牡蠣」です。シングルシードとは、直訳すると 「1つの種」の意味であり、ホタテの殻に密集させて育てるのではなく、種(幼生が付着した段階)から1粒ずつバラバラの状態にして育てる養殖方法となります。そのために世界の牡蠣は日本と違い、コロっとして形の良い牡蠣が流通しています。

シングルシード養殖によるメリットは次の通り
1.種苗、牡蠣の数量管理がしやすい。
2.生育に十分な空間があり殻のカップが深く形が整いやすい。
3.生育中に海域や深さを変えることで大きさや身入りをコントロールできる。
4.牡蠣の殻に汚れがつきにくい。
5.重労働となる牡蠣剥き作業が必要ない。

 日本では、北海道厚岸が最初のシングルシード牡蠣「カキえもん」を生産出荷しています。シングルシード牡蠣を作ろうとする取り組みは九州、広島、三重など各地で始まってきており、三陸でも宮城県東松島、石巻、女川などでも試験導入されています。

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