熱き情熱

2016年を迎えて思うこと

当社、株式会社アイリンクを創業したのは、2000年4月3日。今年でもう16年になります。
当時は別会社(株式会社アイペック)を経営していて、ITベンチャーとして別に設立しました。

創業時、それなりに若かったこともあり(苦笑)、また世間的にもITベンチャーを支援しようというマインドがあったので多くの方に応援していただきました。

仙台では早くに最初から「Java」に特化した開発を行っていたために、その後順調に成長しつつ、自宅マンションの1室で1人で始めた会社は、2004年にグリーンシートに株式公開するまでになり、従業員も30人にまでなりました。

デロイト・トウシュ・トーマツ 日本テクノロジー Fast50で、売上高成長率765%を記録し国内第3位になったのも、この頃でした。

しかし、2006年に度々の開発プロジェクトが失敗し、コントロール不可能になって、翌年には真っ逆さまに急降下し、売上85%減少、従業員90%減少し、倒産やむなき状況に置かれました。

ソフト開発を行う会社が、ソフト開発部門を事業譲渡し、残った事業は、残作業的なシステム開発と、たまたま自社カートの検証のためにやっていた牡蠣のネットショップ。ネットショップといっても、わずか年間2〜300万くらいの売上程度のものでした。

それからというもの、どうせやるなら、日本一のネット牡蠣屋を目指そうと、一人、全国を走りまわりました。

途中、家族が癌になって入院したり、持ち家を手放したり、さまざまなハードルがありましたが、いつも心の中に置いていたのは、「ネバー ギブ アップ」という京セラ稲盛氏の言葉。たったその一言で励まされてきました。

マイナスの再スタートから、少しずつ売上も伸び、光明が差し込んできたときに、東日本大震災が起きました。

壊滅した三陸牡蠣を何とか助けたい、そういう思いで始めたプロジェクトの数々。そうした中でいつの間にか、事業が広がり、今では牡蠣ネットショップ以外に、牡蠣飲食店、飲食店卸販売、牡蠣養殖資材販売を始めるようになりました。

ここまでが、昨年までの当社の流れで、ここからが、今回のブログで書きたいことです。過去を振り返って、ではなく、新年を迎えて、が主題ですから。

28歳から独立し20年以上経営者でありながら、未だに中小零細企業の域を超えませんが、そろそろ、今までの経験を活かして、結果をつくりたいと思っていて、今年はそのスタートの年にしたいと考えています。

「牡蠣」はお客様にお喜びいただく一つのツールと考えていますが、「牡蠣」だけがそのツールではないと考えています。一方で、僕を助けていただいた「牡蠣」は大切にしていきたいとも思っています。

株式会社アイリンクは牡蠣専業会社として、牡蠣事業を深堀していきます。かつ世界に牡蠣事業を広げていきます。

一方、新たに設立したアイリンクシステムズ株式会社は、ネット通販専業会社として、商材は世界の地域にとらわれず、販売先も世界の地域にとらわれない事業を進めていきます。

その後も新たな事業を行う会社を作っていくかも知れません。私の経営方針に「制限」はないからです。

どんな事業を行おうと、どんな会社を作ろうとも、その結果、目指すものは、「全従業員の物心両面の幸福」です。

お客様にも喜んでいただきたい、取引先にも喜んでいただきたい、そして自社も事業として伸ばせる「三方よし」は、これからも事業理念として持ち続けると思いますが、しかし、僕の最大の目標は、全従業員が、この会社で仕事してよかった、と思える会社をつくることであり、それを中心においての三方よしであり続けたいと思っています。

今の仲間、そして将来の仲間、世界中に拠点をつくったときの仲間を大切にできる会社をつくり、それを強固なものにすることが、僕のこの新年を迎えた思いです。

将来、東南アジアに、アメリカに、ヨーロッパに、アフリカなどにも、拠点をつくっていきたいと思っています。

言語はもちろんのこと、宗教も習慣もすべてが異なっても仲間として協力していく会社をつくり、そうした仲間の幸せのために、お互いに努力していく会社になること。世界中の仲間を幸せにする会社を大きくしていくこと。

一面は「世界の牡蠣商人」、もう一面は「起業家(アントレプレナー)」。

そう思うだけで、僕はワクワクするのです。

2016年初日の出
2016年1月1日初日の出